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政府に売られた、「幸せの国」ブータンの若者たち

ブータン人留学生たちの大半は今年3月、日本語学校を卒業した。その多くは「簡単にできる」と説明されていた就職や進学を果たせず、ブータンへと帰国していった。留学費用として背負った借金を抱えてのことである。

「学び・稼ぐプログラム」では、留学費用の70万ニュルタム(同約120万円)を年利8パーセントでブータン政府系の金融機関が貸しつけていた。毎月2万円以上の返済が5年間にわたって続くスキームだ。

ブータンへと戻った留学生たちには、半分以上の借金が残っている。だが、帰国後に仕事が見つかった者はほとんどいない。当然、借金返済の目処も全くない。日本への留学によって、彼らの人生は台無しになってしまった。

一方、今も日本に残るブータン人留学生たちがいる。プログラム最後のグループとして2018年4月に来日し、日本語学校に在籍中の留学生たちと、日本語学校を卒業して専門学校や大学に進学したブータン人たちだ。彼らもまた、別の意味での苦しみを味わい続けている。
(本文より)

■参照
WEDGE Infinity 11月5日
政府に売られた、「幸せの国」ブータンの若者たち 外国人留学生の闇(2)- 出井康博 (ジャーナリスト)』
hhttps://wedge.ismedia.jp/articles/-/17754