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帝国ホテルでブータン首相に直談判した青年 外国人労働者・愛媛モデル(1)

 今から2年近く前の2018年4月10日午後——。ロビン君は東京・日比谷の帝国ホテル「桜の間」にいた。ブータンから来日中のツェリン・トブゲイ首相(当時)と日本で学ぶブータン人留学生たちとの懇談会に出席するためだ。

 100人近くの留学生が参加した会は、形式に沿い、静かに終わるはずだった。しかし、壇上のトブゲイ首相に向かい、会場から飛んだ発言で空気が一変した。

 「留学生たちは皆、日本で大変な苦労をしています。ブータンで背負った多額の借金を返済するためのアルバイトに追われ、勉強どころではありません。進学はおろか、来年の日本語学校の学費すら払えない状況なのです」

 英語で発言したのは、ブータンの民族衣装に身を包んだ日本人女性だった。会場の留学生から拍手が巻き起こる。

 「留学生を斡旋しているブローカーは、日本語学校から斡旋料を得ていて……」

 女性がそこまで話したところで、壇上脇にいたブータン人男性が怒鳴った。

 「あなたは何者なんだ! 何の資格で会に参加しているのか!」

 首相まで参加している会だというのに、会場は異様な雰囲気に包まれた。そんな中、男性を制するように大きな声を上げたのがロビン君だった。

 「首相、彼女の言っていることはすべて真実です。日本で借金と学費の両方を支払うことなど難しく、留学生活は続けるなんて無理なのです。どうか僕たちを助けてください!」

 ロビン君はブータン有数のエリート大学、シェルブツェ・カレッジで環境科学を専攻した。そして大学を卒業後、17年10月に日本へ留学した。ブータン政府が現地の斡旋業者と組んで進めた日本への留学制度「学び・稼ぐプログラム」(The Learn and Earn Program)に応募してのことである。
(本文より)

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WEDGE Infinity 3月16日
『帝国ホテルでブータン首相に直談判した青年 外国人労働者・愛媛モデル(1)』
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/18970


山本けいこ様配信の「Bニュース(http://bhutan.fan-site.net/)」より転載